千葉県袖ケ浦市周辺の生物など

千葉県袖ケ浦市や内房エリアの動植物のお話など。鉄道やヒコーキもあります。

トゲナナフシ

編集履歴】 2020年09月23日公開、2024年01月31日見直し更新(第19回目、写真追加)

 

  袖ケ浦市内ではこれまでにナナフシモドキ、ニホントビナナフシ、タイワントビナナフシおよびトゲナナフシの4種を見つけている。ここではトゲナナフシNeohirasea japonicaについて取り上げてみよう。

 

 トゲナナフシは基本は灰褐色のややズングリとした太めのナナフシで、その名の通り体表にはいくつかトゲがある。関東以西(千葉県が北限という説もある)の本州、四国、九州および中国の一部に生息する。八丈島で大発生したこともあるそうだ。植樹や荷物などにくっついて全国に運ばれていることは間違いないのだろうが、茨城・栃木・群馬以北での発見報告例は私個人としてはネット上でまだ見つけていない(発言者の居住地をいちいち確認していないので分からない、と書いた方がより正確な表現だろう)。ネット上の話を総合すると、年や地域にもよるが、おおむね4月初旬ごろに卵から孵化し、6月下旬ごろから7月中旬ごろにかけて体長7cm程度の成虫が見られるようになる。夜行性ということで夜間に探すと良く見つかるようだが、私自身は日中の撮影可能な時間帯(かつ近所のスーパーでの特売時間に間に合う時間帯)にしか虫探しをしていないので夜間の様子はわからない。単為生殖することが一般的であり、現在までに雄の発見例は3例しかなく、2022年7月下旬に愛知県の小学生が3例目の雄を見つけたことがニュースとなった。

 

【人生初の邂逅:2020年7月24日】

 さて生まれて初めて屋外にいる天然モノのトゲナナフシを見つけたのは2020年7月14日のこと。ソイツは自宅から1.5kmほど離れた高台近くのムラサキツユクサの茂みにいたのだが、これは明らかに食草ではなく、近くの樹上から落ちてきて移動中だったものと考えている。その時にはカメラを持っていなかったので、ジックリと観察してからリリース。翌日にカメラを持って付近を探しまくったのだが、見つけることはできなかった。残念・・・。しかし「この周辺にいる」と判れば、あとは探し出すのみ!

 

 「乗換え駅で偶然出会ったカワイイ子にもう一度会えないだろうか?」というような気持ちで結構真剣に探したのだけれど、何の手がかりもなく2ヶ月が過ぎた。2020年シーズン中にもう一度見ることはかなわないかと諦めかけていたが、9月16日になって自宅から0.7㎞程の住宅地と農地の境目にある道路の脇に目をやると、何か気になる形の枯れ枝が・・・。んんん~っ?とよく見ると、それはトゲナナフシの死骸だった。チョイと指で動かすと左後脚が取れちゃったので、それらしく配置し直して「記念撮影」。「やはり、この近辺にいるっ!」と強く確信した。

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写真1 トゲナナフシの死骸。とれてしまった左後脚は、それらしく配置して撮影。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/250秒, f=9.0。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2020年09月16日、千葉県袖ケ浦市久保田

 

 死骸の撮影を終えたあと、周辺に生きているヤツはいないかと探したところ、20mほど離れた道路の縁石に一匹のトゲナナフシがとまっているのが目に入った。我が人生二度目の邂逅だ。カメラ内蔵のストロボを使ってバシャバシャ撮る。 その光に嫌気がさしたのか、やがてその場所から逃げ出した。

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写真2 縁石にとまっていたトゲナナフシ。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/250秒, f=9.0。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2020年09月16日、千葉県袖ケ浦市久保田

 

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写真3 何枚かストロボを焚いて撮影するうちに逃げ出した。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/250秒, f=9.0。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2020年09月16日、千葉県袖ケ浦市久保田

 

 すでに十分な枚数を撮影していたので拾い上げ、近くの雑木にとまらせて、今度は「やらせ写真」を撮影する。しかし一時は動かずにいたものの、場所が気に入らないのか直ぐに動き出して葉の裏に隠れてしまった。撮影は十分にできたのでこれにてお終い。

 改めて周辺を見渡すと数種類の雑木があるが、どれも葉を齧ったようなあとは見られず、どれが食草なのかは判らなかった。どの草本にたかっているのか?これを知り、重点的に観察することが今後の発見につながることだろう。これまでの人生で半世紀ものあいだに見つけることができなかったコイツを2021年も見つけることはできるのだろうか?

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写真4 近くの雑木にとまらせて「やらせ写真」撮影。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/160秒, f=8.0。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2020年09月16日、千葉県袖ケ浦市久保田

 

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写真5 場所が気に入らなかったのか、すぐに移動を始めた。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/200秒, f=8.0。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2020年09月16日、千葉県袖ケ浦市久保田

 

【余談】2020年10月2日に上述の死骸のところに行くと、コンクリートの上に吹き寄せられた乾いた砂に半分埋もれた状態でまだ原型をとどめていました。微生物による分解をうけにくい条件でミイラ化しているのでしょうね。なお同日には生体個体発見場所近辺で草刈りが行われており、荒れた地表が剥き出しになりました・・・。

 

【2020年10月28日追記】

 2020年10月28日、別稿で記したサワガニの生息するエリア近くのヒノキの幹とまっていた全長7㎝程度の右後脚のないトゲナナフシを見つけた。周囲の草本にかじられた痕は見つからなかったのだけれど、どこから移動してきたのかな?いくら広食性(えり好みせず、多くの植物の葉を食べる)とはいえ、さすがにヒノキは食べないよな・・・。

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写真6 ヒノキの幹にとまっていたトゲナナフシ。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/125秒, f=7.1。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2020年10月28日、千葉県袖ケ浦市久保田

 

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写真7 写真6と同じ個体。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/125秒, f=8.0。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2020年10月28日、千葉県袖ケ浦市久保田

 

【2020年11月18日追記】

2020年11月14日にはいすみ鉄道に旧型気動車を撮影するために訪問した。
国吉駅上総中川駅間の撮影ポイントに立って光線加減を確認する。
よし、これなら列車の前面に光が当たりそうだ。目的の列車が来るまでの約1時間はこの周辺のナナフシ生息状況でも調べておくかいね~?と、目を地表に向けるとレールの側面に何やらとまっていた。あ、トゲナナフシだ!
今夏、二か月間けっこう真面目に探していたヤツが、こうもアッサリ見つかるとはねぇ。あの苦労は何だったのだろうか、などと思ってしまいます。いるトコロにはいるんだねぇ。なおこの個体は右前脚が一度取れて、再生したもののようです。

周辺に食草と思われるような草はなし。捕まえて近くの伐採材の上に放して「やらせ写真」を撮影しました。

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写真8 いすみ鉄道のレール側面にとまっていたトゲナナフシ。右前脚は一度取れて再生したもののようだ。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/250秒, f=6.3。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2020年11月14日、千葉県いすみ市国吉駅上総中川駅

 

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写真9 写真8の個体を近くの伐採材の上に移して「やらせ写真」を撮影。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO200, 1/200秒., f=7.1。手持ち撮影、トリミングあり。2020年11月14日、千葉県いすみ市国吉駅上総中川駅

 

【2020年11月27日追記】

2020年の発見状況を振り返るに、トゲナナフシは下手に擬態しているところを見つけようとするよりもコンクリートの壁や縁石、樹の表面などに止まっているものをコントラストの変化を頼りに識別して見つける方が容易いのではないだろうか。そう考え、上記写真2の個体を撮影した場所近くを再訪し、下を向いた途端、写真10の個体が縁石にとまっているのを見つけてしまった。これまでの半世紀、「見つからない!」と騒いでいたのはホントに何だったのだろうかね・・・?

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写真10 縁石にとまっていたトゲナナフシだが、ストロボを焚いてバシャバシャ撮影したら動き出した。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/250秒, f=9.0。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2020年11月27日、千葉県袖ケ浦市久保田

 

写真10を撮り終えた後、JR長浦駅前に行くと、エレベーター脇の石畳みの上に枯枝のようなものが落ちていた。よく見ると踏みつぶされたトゲナナフシであった。駅前周辺にも生息している証拠として残しておく。

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写真11 JR長浦駅前で踏みつぶされていた個体。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/250秒, f=8.0。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2020年11月27日、千葉県袖ケ浦市久保田

 

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写真12 縁石にとまっていたトゲナナフシ。写真10と同じ個体。左中脚の先が無いように見えるが、”五体満足”です。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/250秒, f=8.0。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2020年11月27日、千葉県袖ケ浦市久保田

 

【2021年シーズン】

2021年シーズンは11月8日なってようやく成虫を見ることができた。場所は写真1/2(10,12)と6/7の中間付近だ。とある高台の西南側付近に帯状に生息域があるのではないかと考える。またある本には「10月頃、樹木の根元や庭石などにとまっていることがある」というような表現があった。なぜ秋口に樹木の根元や庭石に止まっているのだろう?一般的に生物が移動するのは摂餌活動、生殖活動、産卵活動、環境変化への対応の四種類の原因が考えられるが、このうちほぼ単為生殖であるナナフシの場合にはごく希に見つかる雄ならばともかく雌には生殖活動のための移動ということは無い。食樹が枯れたので樹から降りて他の食樹に移動する途中だったのか、産卵か、落葉により木が裸になったので、新たな隠れ場所を探す最中だったのだろうか?

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写真13 畑の土の流れ止めのために設けられたコンクリート壁にいたトゲナナフシ。2021年初の目撃例だ。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/250秒, f=9.0。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2021年11月8日、千葉県袖ケ浦市久保田

 

2021年11月13日、箱根登山鉄道の写真撮影のために大平台駅を降りたところで、一匹のトゲナナフシが踏みつぶされているのを見つけた。なかなか生きている個体は見つからないのに死んだ個体は良く見つけられるモンだと我ながら感心。ちなみに昨年初めて見つけてから本件を合わせて生体6匹、死骸3匹分を見つけている。訪問客にくっついてきて、ここで振り落とされて踏みつぶされたものかもしれないけれど、「この辺りにも生息している」と思っていた方が良いだろう。証拠として写真を掲載しておく。幾分グロい写真ではあるがお許し願う。そしてこの周囲に生息しているとすると、やはり前述の通り「どうしてこの時期に地表近くにいるのだろう?」という疑問が頭をもたげてくる。

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写真14 箱根登山鉄道大平台駅前で踏みつぶされていたトゲナナフシ。産卵前の5~6個の卵も出てしまった。EOS70D, EF-S18-55mm IS STM, ISO200, 1/800秒, f=8.0。、2021年11月13日、神奈川県足柄下郡箱根町大平台駅

 

 どんより曇った2021年11月21日(日)の15時過ぎ、カメラを持たずに散歩を兼ねて買い物に出かけたところ、写真10,12を撮影した場所(足元の縁石)で一匹のトゲナナフシを見つけた。慌てて自宅に戻り、通常の70-200mmのほかPentax WG-1も使って撮影を行った。

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写真15 トゲナナフシの頭部を拡大して撮影する。よほど珍しいと思われる写真以外は今後掲載しないことにする。Pentax Optio WG-1、ISO400、1/20秒、f=3.8、手持ち撮影。トリミングあり。2021年11月21日、千葉県袖ケ浦市久保田

 

【2021年6月1日追記】

 千葉県立中央博物館の尾崎煙雄先生とのメールやり取りのなかで、先生ご自身は「トゲナナフシは富津まででしか確認していない」とのこと。県内北限は富津までだったけれど、近年は生息域は広がってきているのか?いいや、見つけにくい昆虫なのでこれまで見つからなかっただけなのかもしれませんね。コロナ禍のためにある意味ヒマになり、やることもなく近所を散歩する人が増えれば、自然と「目撃証言」が増えていくのかもしれません。

 そのように考えたうえで千葉県レッドリストを見たところ、2011年版では「C:要保護生物」であった本種は、新たな集団や生息地等が発見された(根拠は「房総の昆虫」誌、後述する【参考】を参照)との理由により、2019年版ではランクが「D:一般保護生物」へと変更されている。やはり千葉県内ではそこそこ見られる生物という認識なのでしょう。

 

【2022年シーズン】

 10月9日にJR長浦駅近くにて踏みつぶされた死骸1匹と生体1匹を見つけた。写真11でも踏みつぶされた死骸を紹介しているが、長浦駅近隣に生息域があるようだ。翌10日にはこの近くで新たに1匹を見つけた。長浦駅はのべ24年ほど利用しているが、目と鼻の先に生息地があったとはねぇ。

 11月8日には生体2匹、死骸1匹を見つけた。翌9日に再調査をしたところ、前日と同じような場所で1匹、ここから茂み続きとなっている高台の側溝のへりに一匹、長浦駅近くで踏みつぶされた死骸を一匹見つけた。

 11月19日に散歩途中で生体2匹をみつけた。

写真16 JR長浦駅近くの法面保護用コンクリートの破損部分にいた個体。良く見つけたと自分で自分を褒めてあげたい。なお11月09日にはここから3mほど離れた場所で踏みつぶされた1匹を見つけた。この個体の末路かもしれない。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/250秒, f=8.0。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2022年10月09日、千葉県袖ケ浦市長浦駅

 

【2023年シーズン】

 2023年夏は執筆活動で忙しく、ほとんど外出しなかったために昆虫撮影をしていない。だが、10月10日になって成虫3匹、死骸1匹をみつけている。また11月20日には成虫2匹、死骸1匹をみつけた。今年もまた疑問に思う。どうしてトゲナナフシは秋になると見つかりやすくなるのだろうか?

写真17 こんなトコロにいるなんて、よくぞ見つけた!見つけにくいので通常より大きめの横680ピクセルの画像を張り付けておく。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO100, 1/250秒, f=9.0。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2023年10月10日、千葉県袖ケ浦市長浦駅

 

【まとめ的な考察】

 袖ケ浦市内、というよりもJR長浦駅近傍では住宅地によって明確に隔てられた2つのエリアでそれぞれトゲナナフシが生息しているようです。昔からこの地にいたトゲナナフシが土地開発によって隔てられ、それぞれの場所で細々と生きてきたのか、宅地化された際に運ばれてきた土や植樹に卵や親虫がいて、これが増えていったのかは分かりません。とにかくこの2つのエリアを散歩するコースを選んでいる限りは「トゲナナフシは稀有な存在ではない」と言えそうです。2020年から2023年の4年間の観察結果ではむしろコカマキリのほうが”希少種”でした。それにしても晩秋になると本種を見つけやすくなるのはどうしてでしょうか。春先から初夏にかけては幼虫を、盛夏には成虫をもっと見かけても良いように思うのですが・・・。

 今後は主に夏ごろまでに本種を見つけることをテーマにしようかと思っています。

 

【参考:目撃日一覧】

 特記なき場合は生体1匹を発見、発見場所B3点などの記号は便宜上の識別点。A点とB点とC点は異なるけれど、B3とB4は比較的近い場所ですよという程度の意味でしかない。

(1) 2020年07月14日 千葉県袖ケ浦市久保田C5点(我人生初の邂逅、写真無し)

(2) 2020年09月16日 千葉県袖ケ浦市久保田B3点(死骸1、生体1)

(3) 2020年10月28日 千葉県袖ケ浦市久保田C5点

(4) 2020年11月14日 千葉県いすみ市いすみ鉄道国吉駅上総中川駅

(5) 2020年11月27日 千葉県袖ケ浦市久保田B3点

(6) 2020年11月27日 千葉県袖ケ浦市長浦駅の前(死骸1)

(7) 2021年11月08日 千葉県袖ケ浦市久保田C4点

(8) 2021年11月13日 神奈川県箱根町大平台駅前(死骸1)

(9) 2021年11月21日 千葉県袖ケ浦市久保田B3点

(10) 2022年10月09日 千葉県袖ケ浦市長浦駅の前(死骸1)

(11) 2022年10月09日 千葉県袖ケ浦市長浦駅前D点

(12) 2022年10月10日 千葉県袖ケ浦市長浦駅前E点

(13) 2022年11月08日 千葉県袖ケ浦市久保田 B3とB4の中間点付近で生体2、死骸1

(14) 2022年11月09日 千葉県袖ケ浦市久保田 B3とB4の中間点付近で生体1(前日(13)で発見したの個体と同一か?)、B5付近で生体1、(11)の発見場所から3mほど離れた場所で踏みつぶされた死骸1 

(15) 2022年11月19日 千葉県袖ケ浦市久保田 B3およびB5付近で生体各1

(16) 2023年10月10日 千葉県袖ケ浦市久保田 B3で成体1、C4で成体1、死骸1

(17) 2023年10月26日 千葉県袖ケ浦市蔵波台 正覚寺境内で成体2

(18) 2023年11月20日 千葉県袖ケ浦市久保田 B3で成体1、死骸1、C4で成体1

※疑問:なぜ、晩秋になると見つけやすくなるのだろうか?

写真18 B5点付近の側溝のへりにいたトゲナナフシ。移動中に落ちたのだろうか。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO200, 1/160秒, f=8.0。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2022年11月09日、千葉県袖ケ浦市久保田

 

【参考文献】

1) 尾崎先生が書かれた千葉県内のトゲナナフシに関するコラム(No.979、2011年10月16日)。「鹿野山あたりが北限か?」とされている。

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2) 千葉県レッドリスト(2019) D:一般保護生物(2011年版ではC:要保護生物であったが、新たな集団や生息地等が発見されたとの理由によりランクが変更された)

生物多様性センター:絶滅危惧種の保護に向けて

3)「鴨川市(旧天津小湊町)でトゲナナフシを採集」宮内博至,房総の昆虫40(2008), p58
4)「千葉市でトゲナナフシを確認」横田隆夫,房総の昆虫49(2012),p28

※房総の昆虫掲載記事はタイトルのみ確認し、内容は入手していない。そのうち県立図書館に行って確認してこようかと思っている。

写真19 法面を保護するコンクリート壁面の下部、積もった落ち葉のうえにいたトゲナナフシ。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO200, 1/250秒, f=10。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2022年11月08日、千葉県袖ケ浦市久保田

以上