千葉県袖ケ浦市周辺の生物など

千葉県袖ケ浦市や内房エリアの動植物のお話など。鉄道やヒコーキもあります。

コカマキリ

<編集履歴> 2020年11月1日公開、2023年12月3日見直し更新(第9回目、木更津で死骸発見)

 

 コカマキリ Statilia maculata は雄の体長36-55mm程度、雌はやや大きく46-63mm程度の小型でこげ茶色のカマキリだ。前胸腹板には黒色帯があり、前脚の基節と腿節内側にはそれぞれに黒い模様があるのが特徴で、全国各地で見ることができる。

 例年5月中旬頃には幼虫が姿を現しはじめ、7月末ごろには成虫となり、10月中旬ごろから産卵をはじめて11月末ごろには姿を消すという。しかし探し方が悪いのか、探している場所が悪いのか、私の散歩コースではなかなか見つけることができないレア種となっている。子供のころ、すなわち1970~1975年頃の東京杉並の実家付近では当たり前のように生垣や草むらにいたコカマキリだが、1990年台半ばに袖ケ浦に引っ越してきて以来、オオカマキリハラビロカマキリに比べてコカマキリの発見頻度が低すぎるのが気になっている。かつて2005年前後にはオオカマキリの姿をほとんど見かけなくなった時期があったが、病気か何かの原因(草刈りによる卵塊の撤去、農薬散布など)による増減の波があるのだろうか。2023年シーズンにはトゲナナフシの生体6匹をみつけたのに対し、コカマキリは1匹しか見つけることができなかった。

【目撃実績】

2020年のシーズン中は踏みつぶされた成虫を3匹ほどみつけたものの11月13日になるまで生きている個体をみつけることが出来なかった。

2021年のシーズンは8月17日になってようやく成虫を見つけることができた。また9月21日にJR内房線長浦駅のホームに降りた際に足元にいた。レスキューできるような状態ではなかったので放置したが、他の乗客に踏みつぶされていなければ良いのだが・・・。その後、9月23日に1匹、24日に2匹を見つけているが、この時期は散歩に出れば3~8匹程度のオオカマキリ(分類できないためチョウセンカマキリを含む、以下同様)を見かけている。相変わらず発見頻度が低いのが気になるところだ。 

2022年は8月ごろに幼虫を一匹みつけていた。その後、9月21日になって成虫一匹を見つけた。参考までに春先から9月21日までにはオオカマキリを100匹以上みつけている。ハラビロカマキリは20匹くらいか。

2023年11月19日には自宅から数ブロック離れた民家の石垣の隙間で産卵中の個体を1匹みつけた(他に11月2日に韓国光州大学構内にて1匹をみつけている)。なお11月19日にはオオカマキリ12匹、ハラビロカマキリ1匹もみつけている。2023年12月3日にはイオンモール木更津近くの歩道上で踏みつぶされた産卵前の雌の死骸をみつけた。

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写真1 2020年シーズン中に袖ケ浦市内でみつけた唯一の生きているコカマキリ。右前脚の鎌の部分が欠損している。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/125秒, f=7.1。手持ち撮影、内蔵ストロボ発光、トリミングあり。2020年11月13日、千葉県袖ケ浦市蔵波

 

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写真2  EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO100, 1/250秒, f=8.0。手持ち撮影、トリミングあり。2020年11月21日、千葉県市原市村上

 

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写真3 11月末に見つけたコカマキリの死骸。近隣に生息していることは間違いないが、なかなか見つけることが出来ずにいる。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/250秒, f=8.0。手持ち撮影、内蔵ストロボ発光、トリミングあり。2020年11月27日、千葉県袖ケ浦市久保田

 

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写真4 2021年シーズンに初めて見つけたコカマキリ。すでに成虫になっていた。 EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO200, 1/250sec., f=8.0。手持ち撮影、内蔵ストロボ発光、トリミングあり。2021年8月17日、千葉県袖ケ浦市久保田

 

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写真5 2021年シーズン2匹目のコカマキリ。二枚目を撮る前に飛んで逃げてしまった。 EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO200, 1/400秒, f=8.0。手持ち撮影、トリミングあり。2021年9月23日、千葉県袖ケ浦市久保田

 

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写真6 椎の森公園では2匹のコカマキリを発見。これはそのうちの1匹だ。 EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/160秒, f=10。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2021年9月24日、千葉県袖ケ浦市椎の森公園

 

写真7 2022年に初めて見つけたコカマキリの成虫。袖ケ浦市内ではこの年2匹目の邂逅だ。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/200秒, f=9.0。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2022年9月21日、千葉県袖ケ浦市蔵波

 

写真8 2023年シーズン中、唯一見つけたコカマキリの雌。産卵中だった。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/250秒, f=8.0。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2023年11月19日、千葉県袖ケ浦市長浦駅

 

以上