千葉県袖ケ浦市周辺の生物など

千葉県袖ケ浦市や内房エリアの動植物のお話など。鉄道やヒコーキもあります。

ニホンクモヒトデ

<編集履歴> 2021年01月18日公開、2021年06月13日見直し更新(第2回目、字句表現等見直し)

 

 内房では10種類くらいのヒトデを見つけているが、クモヒトデの仲間は富津岬より東京側ではまだ見たことがない。ここで紹介するニホンクモヒトデ内房エリアで見つけられるクモヒトデの仲間ではメインの種類で、おおむね九割くらいが本種だと思っている。私自身は内房では上総湊付近から南で確認しているが、感覚的には館山近辺から江見付近でより多くの個体を見られるような気がしている。探し方が悪いのだろうか?なおクモヒトデ類は棘皮動物最大の群で世界中に1900種以上が生息するといわれており、それぞれの個体数も多い。棘皮動物のうちで最も繁栄している仲間と考えられている。

 さてニホンクモヒトデだが、盤の直径が2cm程度まで、腕の長さは7㎝程度までの大きさの灰褐色~黒褐色の色合いのクモヒトデであり、陸奥湾以南から九州、朝鮮、香港あたりまで生息する国内では良く見られる種類だ。光を嫌うため日中は岩の隙間や石の裏に潜んでいる。岩をどけたり、撮影のために表に出すと素早く岩陰へと逃げようとするため、撮影はしづらい。

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写真1 ニホンクモヒトデ。写真2と比べると円盤上の模様がハッキリしている。上総湊と浜金谷周辺ではこのタイプは少数派であり、写真2に示すようなほとんど灰褐色で模様が無いか、極めて薄い模様が見える程度の個体が大部分を占めている。Pentax Optio WG-1, ISO400, 1/1,250秒、 f=4.6。手持ち撮影、トリミングなし。2017年4月16日、千葉県浜金谷駅周辺

 

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写真2 ニホンクモヒトデ。写真1と較べるとホントに同一種か?と思うくらいに模様が異なるが、ネットを見る限りでは同一種だ。内房上総湊駅周辺から浜金谷駅周辺にかけて)では写真2のタイプが主流のように思える。この写真は岩の下にいたものを近くの海底(たまたま砂地)に落として撮影したもの。Pentax Optio WG-1, ISO400, 1/1,500秒、 f=4.6。手持ち撮影、トリミングなし。2017年4月16日、千葉県浜金谷駅周辺

以上