千葉県袖ケ浦市周辺の生物など

千葉県袖ケ浦市や内房エリアの動植物のお話など。鉄道やヒコーキもあります。

ワレカラ

<編集履歴> 2021年05月02日公開、2021年05月28日 見直し更新(第1回目、5月26日訪問時には見つけられなかったことを追記)

 

 流れ藻や磯に生えている海藻(コンブやワカメのように幅の広いものではなく、細長い針のような感じのもの)を海中(あるいはバケツの中)で激しく揺するとゴミやちぎれた藻の一部が水中に拡散します。その”ゴミ”をよ~くみると全長10mm程度、胴体幅が1mm程度未満の小型の甲殻類、ワレカラCaprellidaeがいることがあります。

 そっとすくい上げて、手のひらの上で撮影してみました。ちなみにこの写真でワレカラが乗っているのは私の左手の中指の根本付近です。この位の大きさになると私の持つ撮影機材では限界だなぁ。ここでは非常に小さな生物を良く見せるため、通常は横480ピクセルの写真を掲載しているところを680ピクセルの大きさにしています。

f:id:Unikun:20210502164815j:plain

写真1  私の左中指根元に乗ったワレカラ。Pentax Optio WG-1, ISO400, 1/1,500秒、f=4.6。手持ち撮影、トリミングあり。2021年4月27日、千葉県上総湊駅周辺

 

【余談その1】

 一か月後の2021年5月26日の大潮干潮時に再び上総湊駅近くの観察ポイントを訪れ、いくつかの海藻を揺さぶってみたのだが、あれ?一匹もみつからない?!

 少し場所が異なるだけで生育している場所が異なるのか、少し時期が異なるだけで姿を消してしまうのか?また次に訪問したら海藻を揺すってみようと思う。

 

【余談その2】

 1984年~1987年頃の東京”お魚”大学にて、同期の者が進路指導の時に「ワレカラの研究はまだほとんど行われていないから、やってみなよ」と指導教官から言われていましたっけね。修士課程の話だったか、博士課程の話だったかはもう忘れてしまったけれど、彼のワレカラに関する論文は見た記憶が無いですね。他の研究に進んじゃったのかな?(注:ただしそれほど真剣に文献検索は行っていない。なお1988年には新潟の研究機関関係者より「日本海における流れ藻に付着したワレカラ類」、1989年3月には東大の方の博士論文で「ガラモ場におけるワレカラ類の分類および生態学的研究」という論文発表があったので、この時期は各地の研究者が競い合っていた頃だったのかもしれませんね)

以上