千葉県袖ケ浦市周辺の生物など

千葉県袖ケ浦市や内房エリアの動植物のお話など。鉄道やヒコーキもあります。

マナマコ

<編集履歴> 2020年3月19日公開、2022年3月12日見直し更新(第8回目、写真追加)

 

 内房の磯では色や形の異なるナマコを見つけることができる。

 色は青色、桃色、赤銅色、青灰色から黒色。ツルツルした感じのものからトゲやイボが多数出ているヤツまで、色も形態も様々だ。タイドプールで見つけられる個体の大きさは数cmから10cmのものが主流だが、稀にこれよりも大きい個体をみつけることもある(ラッキー!)。のんびりしている時には伸びているし、うっかり触った時などには縮んでしまうので、あくまで参考程度と捉えて欲しい。

 ナマコ類の分類を正しく行うには採取した個体をアルカリで煮溶かしたうえで顕微鏡で骨片の形を確認するのだそうだ。とても一般人にはできないやり方だ。

 そこで本記事ではネット上に多数掲載されている”マナマコ”の外観写真と見比べて「コイツはマナマコに違いない」と勝手に決めつけた個体を紹介する(他のナマコの記事も同様です)。明らかに違う種類だと思われましたら、コメントいただければ幸いです。

 さて食用となる「マナマコ」は体色によって「アカナマコ」「アオナマコ」「クロナマコ」と称されて流通している。前述したように体表に大きな突起(イボ)があったり無かったりするが、外形の違いによる呼称の差は無いようだ。ネット上の写真を見ると「ホントにこれらが同じマナマコなの?」と思うくらいに変化に富んでいる。ついでに書いておくと「流通上の名称であるクロナマコ(すなわちマナマコの黒色種)」と「生物学上の分類であるクロナマコ」は別物だ。 

写真1 撮影時は15cm程度だったマナマコ。これまでに私自身が内房のタイドプールで見つけたマナマコの中では最大級の大きさの個体。Pentax Optio WG-1, ISO400, 1/640秒、f=4.6。手持ち撮影、トリミングあり。2023年3月28日、千葉県浜金谷、水深15cm程度

 

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写真2 2023年3月に写真1を撮影するまでは私自身の発見記録としては最大級の12cm程度だったマナマコ。両者はほんとにマナマコなのか?と思うくらいに外見が異なる。Pentax Optio WG-1, ISO400, 1/400秒、f=4.6。手持ち撮影、トリミングあり。2020年3月26日、千葉県浜金谷、水深10cm程度

 

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写真3 こちらは撮影時には8cm程度のマナマコ。Pentax Optio WG-1, ISO200, 1/500秒, f=4.6。手持ち撮影、トリミングあり。2020年5月22日、千葉県浜金谷、水深20cm程度

 

 写真4-1, 4-2で紹介する個体は見た目から「黒色のマナマコかな?」としておく。黒色の地で突起の先端が白いことが特徴で撮影時には8-10cm程度の大きさだった。ちなみに撮影は出来なかったが、2020年5月24日には内房の岩井付近の岩礁帯では直径3cm、長さ25cm程度の「細長い黒いナマコ」を見つけたことがある。

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 写真4-1, 4-2 マナマコの黒色体か? 共通データ:Pentax Optio WG-1, ISO400, 手持ち撮影、トリミングあり。2020年3月26日、千葉県浜金谷、水深10cm程度。カメラは自動設定だが上は1/320秒のf=4.2、下は1/80秒のf=3.5となっていた。 

 

【参考】

海の生き物もの観察ノートNo.13「ヒトデ・ウニ・ナマコを観察しよう」千葉中央博物館分館海の博物館編

http://www2.chiba-muse.or.jp/www/UMIHAKU/contents/1521849666827/simple/No13.pdf

以上