<編集履歴> 2021年6月11日公開、2022年5月4日見直し更新(第1回目、写真追加)
2012年前後に三浦半島油壷でシュノーケリングをしている際に見つけて「南方種なのにここにもいるのか!」と驚いた記憶がある。内房では今のところ、浜金谷以南の磯で少数を目撃している。棘は細く、長く、折れやすい。撮影時(および観察時)にうっかり手に刺すことの無いよう気をつけよう。
さて写真のガンガゼは間歩帯に白点が見られないことからアラサキガンガゼDiadema clarkiと思われるヤツだ。アラサキガンガゼは従来はアオスジガンガゼと思われてきた種だが、2014-2016年にアオスジガンガゼとは異なる種となった。新しい分類となってからまだ日が浅いため、少し前の図鑑やネット情報では未だに「アオスジガンガゼ」とされていることが多いので注意が必要だ。(詳細は文献参照)
写真1 アラサキガンガゼを真上から見る。中央の白い目のようなものは肛門だ。Pentax Optio WG-1, ISO400, 1/50秒、f=4.6。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2021年6月11日、千葉県浜金谷駅周辺
写真2 写真1のアラサキガンガゼをやや離れて撮影。左下のムラサキウニに比べて棘が細く長いことが判る。Pentax Optio WG-1, ISO400, 1/80秒、f=4.6。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2021年6月11日、千葉県浜金谷駅周辺
写真3 2022年に写真1と同じ場所で見つけた殻幅が2~3cmの小さな個体。この日はこの一個体しか見つけることはできなかった。ガンガゼの左側がやや白くボケるのはレンズの汚れがストロボ光で反射して生じたものだと思われる。Pentax Optio WG-1, ISO400, 1/160秒、 f=4.6。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2022年5月3日、千葉県浜金谷駅周辺
写真4 写真3と同一個体を別のアングルで撮影。Pentax Optio WG-1, ISO400, 1/80秒、 f=4.6。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2022年5月3日、千葉県浜金谷駅周辺
【参考文献】
日本沿岸に出現するガンガゼ属3種の見分け方
http://aquaanimal.net/cgi-bin/AA2019/AA2019-9.pdf
以上