<編集履歴> 2021年09月02日公開、2021年10月23日見直し更新(第1回目、内容等見直し)
【雑談】
その1「袖ヶ浦市で見られる~」
このブログでは”千葉県袖ヶ浦市周辺”の生物を紹介するとブログトップで書いているが、実際には「私が住んでいるJR内房線長浦駅周辺」および「私が訪問した場所」というほうがより明確だろうか。だけど昆虫の種名をタイトルに掲げておくと検索結果を見て直接それぞれの話に行ってしまうため、全国レベルの話をしているのか袖ヶ浦市というごく限定された地域の話をしているのか判らない方もおられることだろう。そもそも、そんなことは気にしちゃいないという方が大部分だとは思っているが、一応、それぞれのセミの話の中に「本種は袖ケ浦市(長浦駅)周辺で見られる」という旨の一文を入れて、「ココだけの話だよ」となるようにしてある。ブログ記事をまとめて読もうとすると毎回同じフレーズが出てきて読みづらいと感じる方もおられるかもしれない。どうかご了承くださいませ(「常春の国、マリネラ・・・」と同じようなモンだ)。(2021年9月2日記)
写真1 文章だけではつまらないのでニイニイゼミの写真を貼付けておく。EOS70D, EF70-200㎜F4L IS USM, ISO200, 1/640秒, f=8.0、手持ち撮影。トリミングあり。2021年7月20日、千葉県袖ケ浦市椎の森公園
その2「セミの分布調査・抜け殻調査」
セミは飛びまわり移動する。トラックの荷物にしがみついて移動する。だからセミの声が何匹か聞こえた程度では「その場所にいる」ことは分かっても「その場所に定着している」かどうかはホントのところは判らない。そこで重要になるのが抜け殻の存在だ。セミの幼虫は数年(北米には17年なんていうのもいるが、国内で見られるセミは5~7年程度といわれる)を地中で過ごしたのちに地表にでて羽化する。すなわち抜け殻があれば「数年前からこの地にいる」という証拠となるのだ。もちろん「この木は一昨年、地方から持ってきて植樹した」なんて場合には、その根っこに幼虫が付いている可能性があるので、その樹の周辺で見つけたものは除外して考えるが、植えてから10年以上が経過した木の周りで抜け殻が見つかれば、それはその樹に産卵された卵から孵った幼虫が羽化しているということになるので「この地に定着した」といっても良いだろう。
研究グループや博物館などが主体となって、時々「セミの抜け殻調査」をやっているが、こうしてセミの分布を調べているのである。いつかの例を添付しておこう。
なお国内には昆虫に関する学会や地域レベルの研究会などがいくつか存在しており、それぞれが学会誌、研究会誌、季報などという形で発見情報を定期的にまとめて公表・公開している。本ブログ的に参考としているのは千葉県昆虫談話会のサイトだろうか。千葉県内に生息するセミを含む昆虫全般の話を取り扱っている。
千葉県昆虫談話会 | The Entomologists' Association of Chiba Prefecture
【絵本】
セミの生態を紹介した絵本やセミ取りの楽しさを描いた絵本があるが、ここではチョット異色の大人向けの絵本を紹介しておく。
「セミ」ショーン・タン著、岸本佐知子訳、河出書房新社(2019)
人間の世界でコツコツと評価されずに17年間働いていたセミが定年退職した後に羽化して空を飛び回る。人間なんて大したことないと笑いながら。袖ヶ浦市中央図書館にあります。(2021年9月2日記)
写真2 文章だけではつまらないのでクマゼミの写真を貼付けておく。EOS70D, EF70-200㎜F4L IS USM, ISO400, 1/250秒, f=8.0、内蔵ストロボ発光、手持ち撮影。トリミングあり。2021年7月25日、愛媛県松山市松山城周辺
以上