千葉県袖ケ浦市周辺の生物など

千葉県袖ケ浦市や内房エリアの動植物のお話など。鉄道やヒコーキもあります。

タテジマイソギンチャク

<編集履歴> 2022年5月5日公開、2023年3月8日見直し更新(第2回目、リンク切れ修正、写真追加)

 

 タテジマイソギンチャクHaliplanella lineataは口盤の径が1.5~2cmになる小型のイソギンチャクだ。地色は変化に富むと言われるが、内房エリアでは地色が暗緑色で体表に赤か黄色の縦縞が12本くらいあるのがスタンダートだろうか。内房エリアでの目撃頻度はヨロイイソギンチャク、ミドリイソギンチャク、ウメボシイソギンチャクの次くらいとなり、数値で表せば一日の磯遊びでみつけたイソギンチャクの5%程度といったところかな。群集をみつければもちろん数値は上がるが、「どこにでもいるけれど、あまり見つけられないイソギンチャク」という印象がある。

 干潮時には特徴的な赤か黄色縦じまのある表面の滑らかな個体なのですぐに識別できるが、海中で暗緑色の触手を伸ばしていると見つけづらいかと思う。

写真1 水深3cmほどのところで撮影した口盤の直径が5mmほどのタテジマイソギンチャク。触手を開いた状態では名前の由来となった体表の縦じまは分からない。しぼんでいるいる間に目を付けておき、潮が満ちてきて触手が開いてから撮影したのだが、しぼんでいる間の写真は光の反射の都合で紹介出来るようなショットは撮れなかった。今の所、目にすることは多いけれど「自分の撮影機材で撮影できる」場所にいる個体に遭遇することは少ないので、良い写真は持ち合わせていない。Pentax Optio WG-1, ISO400, 1/320秒、f=4.6。手持ち撮影、トリミングあり。2022年5月5日、千葉県上総湊駅周辺

 

写真2 写真1と同じ個体を水の上から撮影。水面の反射が若干残るので全体的に白っぽくなっている。触手を広げても10mmに満たないような大きさの個体だった。Pentax Optio WG-1, ISO400, 1/400秒、f=4.6。手持ち撮影、トリミングあり。2022年5月5日、千葉県上総湊駅周辺

 

写真3 しぼんだ状態のタテジマイソギンチャク。名前の由来となった縦ジマがよく分かる。直径8~10mm程度。Pentax Optio WG-1, ISO400, 1/1,250秒、f=4.6。手持ち撮影、トリミングあり。2021年6月11日、千葉県浜金谷駅周辺

 

写真4 カキ殻の周囲に大小合わせて10個体くらいが群生していた。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO200, 1/250秒, f=8.0。 手持ち撮影、トリミングあり。2023年3月8日、千葉県浜金谷漁港。

以上