千葉県袖ケ浦市周辺の生物など

千葉県袖ケ浦市や内房エリアの動植物のお話など。鉄道やヒコーキもあります。

カメノテ

<編集履歴> 2023年03月18日公開、2023年05月18日見直し更新(第1回目、写真追加)

 

 カメの手の先に似たような形から「カメノテ」というが、エビやカニの親戚(甲殻類)だ。塩茹でにしたり味噌汁にいれると美味い。・・・というあたりのハナシはそろそろ「常識」の範疇かな。まぁ、一般的な話は毎度ながらにWikipediaでも読んでください。

 

 さてカメノテ東京湾奥部から館山辺りまで、どこでも潮間帯の上部あたり(引き潮になると露出するところ)で見られるが、何が異なるのか「こっちの岸壁(岩礁)には沢山いるのに、あっちの岸壁(岩礁)では全く見かけない」という事象が普通に観察される。潮の流れが異なるので幼生が付着しないのか、餌となるプランクトンが捕れないので自然と発生しなくなるのかな?

写真1 カメノテのクローズアップ。これで一個体あたりの横幅は3cm程度だ。可食部は写真では見えないが「爪」の下の部分となる。Pentax Optio WG-1, ISO400, 1/1,500秒、f=4.6。手持ち撮影、トリミングあり。2021年5月4日、千葉県浜金谷駅周辺

 

 内房で見られるカメノテはせいぜい長辺が3cm程度までものが大部分だが、「塩茹でや煮つけにして食べる」食用サイズとなると5cm程度以上の大型の物が適している。かつて会社勤めをしていたころに西日本の某地に出張で行き、そこの料理屋で出されたカメノテの大きさにビックリしたことがある。内房で見慣れたサイズを食べるならヨウジでつつき出すくらいの可食部しかないので、こんなモンを食うのかとバカにしていたのだが、出てきたのは5cmを超える大型の物ばかり。これは食いでがある!ちなみに「爪先」を持ち、茹でた「カメの手のひらから腕」の部分の皮をむいて中身を食べるのだ。なお味や食感はもう覚えていない。

写真2 密集しているカメノテPentax Optio WG-1, ISO400, 1/160秒、f=3.8。手持ち撮影、トリミングあり。2021年6月12日、千葉県浜金谷駅周辺

 

 岩の隙間などにしっかりとくっついているのでタガネ(もしくは大型のマイナスドライバー)とハンマーが無いと採取は困難だろう。本Blogのためにカメノテの全体像を撮影すべく・・・なんてことを考えなかったワケではないが、面倒なのでそこまでヤル気は今のところはナイ。でも興味を持ったら一度は一個体を削り取って「解剖」してみよう(笑)。大型カッターナイフで出来るけれど、固い部分が多いので指を切らないように気をつけて。

写真3 カメノテを撮影する際には毎回のように良い構図はないかと考えるのだが、あんまり良い絵(構図)が頭に浮かばないでいる。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO100, 1/250秒, f=8.0。手持ち撮影、トリミングあり。2023年3月8日、千葉県浜金谷駅周辺

 

写真4 潮が満ちてくると待ってましたとばかりに殻を開き、中から蔓脚を出すカメノテ。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO200, 1/320秒, f=7.1。手持ち撮影、トリミングあり。2023年5月18日、千葉県JR安房勝山駅周辺

 

・参考URL:ねこのしっぽさんのサイトに「カメノテ」の解剖写真があります。

その他多くの参考写真がありますのでお薦めサイトです。

鞘甲亜綱 カメノテ(Capitulum sp.)の画像集

 

以上