千葉県袖ケ浦市周辺の生物など

千葉県袖ケ浦市や内房エリアの動植物のお話など。鉄道やヒコーキもあります。

クスサン

<編集履歴> 2023年5月5日公開

 

 クスサンは翅を広げると10~13cm程度になる大型のガだ。幼虫は多食性(ブナ科のクリ、クルミ科のオニグルミ、ウルシ科のヌルデ、バラ科のサクラなどを食す)であり、北海道から南西諸島まで日本国内どこにでも分布している・・・が、私自身は袖ケ浦市内で見つけたことはまだない。終齢幼虫の体長は10cm程度で長い青白毛と短い黄緑色毛で覆われており”シラガタロウ”との呼び名がある。毒毛虫では無いが、その針は物理的に痛いという。対側の気門付近は青い斑点となっており、よく目立つ。その繭は網状で”スカシダワラ”と呼ばれる。

 2023年4月中旬、沖縄県の嘉手納基地が一般公開されるとの話を聞いて、見学すべく現地を訪れた時のこと。公開日前日に着陸してくる機体を撮影すべく滑走路の北東端付近を訪れたところ、道路わきの歩道に大きな糞が多量に落ちていた。その上にかかる樹木を見上げると10~12cm程度の大きなクスサンの幼虫が数匹、葉を貪り食っていた。樹上から落ちてくる毛虫もいるようで、一匹が踏み殺されていた。この辺りでヒコーキマニアがハブに噛まれたという話は聞いたことがないが、毛虫が頭の上から落ちてきたなんて話はウワサ話にこそならないだろうけれども有り得る話だ。毒毛虫では無いが、刺されれば物理的に痛いそうなので草むらに入るのも樹の下に入るのも気を付けた方が良いだろう。 

写真1-1, 1-2 全長10~12cm程度のクスサンの幼虫。「シラガタロウ」の異名を持つ。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/250秒, f=8.0。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2023年4月21日、沖縄県嘉手納基地北東部の道路沿い

以上