【編集履歴】2021年09月29日公開、2022年11月19日見直し更新(第5回目、2022年シーズンの発見状況見直し)
【最初に注意点】
チョウセンカマキリはオオカマキリと似ているため、外見を写真に撮っただけでは区別できない事が多い。このため撮影後に捕まえて次の識別点を確認できたものだけをチョウセンカマキリとして本項に紹介する。逆をいうと別項「オオカマキリ」の記事中には識別点を確認できなかったチョウセンカマキリの写真が含まれている可能性があるということだ。もし分類が異なっていると思われる写真がありましたら、遠慮なくコメントいただければ幸いです。
【チョウセンカマキリの識別点】
1. 前脚(鎌)の付け根が鮮やかなオレンジ色であること。オオカマキリはくすんだ黄色か地色(茶色が多いが、緑色のこともある)だ。
2. 翅を軽くめくってみて、ほぼ透明な薄茶色であること(黒紫色でないこと)。オオカマキリは全体的に黒紫色だ。
写真1 チョウセンカマキリ。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/160秒, f=8.0。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2021年9月28日、千葉県袖ケ浦市久保田
袖ケ浦市のJR長浦駅周辺(私の散歩コースだな)ではオオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリ、コカマキリの四種を確認しているが、チョウセンカマキリの発見頻度はかなり低い。発見頻度を>で示せばオオカマキリ>>>>>ハラビロカマキリ>>チョウセンカマキリ>コカマキリという感じになろうか。>が多いと次点の種類のカマキリの発見頻度に差が大きいことを示している。卵嚢の発見頻度もおおむねこんなモンだろう。
数字でいうと2021年シーズンの発見頻度は概ねオオカマキリ75%、ハラビロカマキリ20%、チョウセンカマキリ4%、コカマキリ1%未満といったところだろうか。2020年秋には成虫の後翅の色のみ確認していたが、大部分が黒紫色のオオカマキリであったが唯一、10月21日になって初めて後翅が透明なチョウセンカマキリを見ることができた(写真なし)。2021年秋には胸と後翅の色を同時に確認するように心がけたが、それでもオオカマキリ30~50匹の発見に対してチョウセンカマキリ1匹程度かそれ以下という感じだった。
2022年のシーズン中には11月19日時点で袖ケ浦市内では1匹もみつけていない(9月30日に土讃線佃駅近くで1匹見つけたのが唯一の目撃例だ)。
JR長浦駅周辺(私の散歩コース)でのカマキリの発見状況は別記事にまとめます。
JR内房線、長浦駅周辺のカマキリ事情 - 千葉県袖ケ浦市周辺の生物など
写真2 写真1を撮影後に捕まえて胸がオレンジ色であることと後翅がほぼ透明茶色であることを確認してリリース。その後に撮影したもの。前翅に白い斑点が見えるが右側面(写真1)では見られなかった。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/160秒, f=8.0。内蔵ストロボ発光、手持ち撮影、トリミングあり。2021年9月28日、千葉県袖ケ浦市久保田
写真3 捕まえて胸と後翅の色を確認しないとオオカマキリなのかチョウセンカマキリなのかを識別することはできない。この個体は撮影後に捕まえて胸がオレンジ色であることを確認した。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO200, 1/500秒, f=8.0。手持ち撮影、トリミングあり。2020年11月21日、千葉県市原市村上
写真4 オオカマキリより若干小ぶりなチョウセンカマキリ。顔の模様もオオカマキリとは少し異なるかな?それとも変動の範囲内だろうか。この個体も撮影後に捕まえて胸がオレンジ色であることと、後翅が薄い茶色であることを確認した。EOS70D, EF70-200mmF4L IS USM, ISO400, 1/250秒, f=9.0。手持ち撮影、トリミングあり。2021年11月6日、千葉県木更津市中島
【参考】カマキリのオンライン図鑑。見分け方の写真がある。
https://www.konchukan.net/pdf/kamakiri/HSK_kamakiri_zukan.pdf
以上